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HABITAとは

「家」らしい「家」を

家族の家が残された「実家」と呼べる住まいづくり。

近年の家はいつの間にか、すっかりビニールクロスに囲まれた家になってしまいました。
シンプルだ、モダンだと言って、真っ白な壁や天井に囲まれています。
しかし良く考えれば、それはまるで事務所のような空間です。
木の匂いがして、人の温かみと良くなじむ、まさに「家」らしい「家」のことを忘れていませんか。
記憶のどこかにある「実家」を思い起こす家であり、子や孫たちに残してゆきたい家。
それはたくさんの家族と仲間の、これからの歴史をよろこんで重ねてゆく家でもあります。

200年住宅とは?

CO2を固定化している樹木は、地球の大切な資源のひとつです。この樹木を活用することの多い住宅では的確な使い方をしなければ、樹木資源を絶やしさらに大気中のCO2を増やしかねません。

製材されて使われる30%分で40年材を使い切ることを計算すると130年使わなければなりません。
40年 ÷ 0.3 = 130年

戦後、日本に植林され育ってきた樹木は60年材になります。また、5寸の材は60年育たなければ取れないのです。同じように計算をすると、
60年 ÷ 0.3 = 200年

つまり、木材は200年使わなければ元がとれないのです。こうした考えを「資源同調」といいます。200年住宅は、樹木を活用する者としての義務なのです。

200年という年月の間には、技術も環境も社会も生活も変わってゆくのですから。 変わるものは取り換えながら、木材資源を全うすることが大切なことなのです。

住宅を第2の森と考え、みんなで200年住宅を推進することは木材を大切な資産として扱うことに通じてゆくことです。樹木を活用するのは、施主であり建築会社です。HABITAと一緒に、住まいづくりを変えてゆきませんか。

200年住宅のための5つのポイント

  • 国産材であること。 地球環境の観点と同時に耐久性においても優位になります。
  • 乾燥材であること。 乾燥によって強度が増し、腐りにくくなります。(10%乾燥経験)
  • 大断面であること。 5寸角柱(15cm)・尺梁(15cm×30cm)の構造材を使用。
  • 現しであること。 「五感」(視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚)で感じることができます。
  • 間面のつくりであること。 規則正しく並べられた柱と大梁で将来の可変性を確保する。

再生のできる家

昨今、古民家再生の事例を多く見かけます。 再生とは、一度構造体を残すところまで解体をして、 改めて性能や住まい方などを再構築することです。30年に1度の改修工事にを行いながら、100年を過ぎた頃にこうした再生工事を行います。 木材の寿命を考えれば、さらに300年後に完全に解体する再生を行えば、本来は1000年でも使えるのです。 200年住宅の構造体のあり方は「再生できる家」です。

住宅は実に様々な部品から成り立っています。30年の改修でも、100年の古民家再生でも、その時期に合わせて変えなければいけない部品がたくさんあります。これらのことを考えると、変え時を知るためにもわざと腐らせる部材があっても良いのです。 広小舞をつけるおさまりなどはその事例です。野地板を守り改修を容易にするために考えられた部材と考えれば、この部材が腐ることが200年耐用を考えることになるのです。

住宅の平均寿命は、イギリス141年、アメリカの104年に対して、日本は30年という短さです。私たちは今一度、先人の家づくりの知恵に学ぶ時が訪れているようです。 「10年建てば評価はゼロ」のままではいけない。 日本の木造住宅は、長く魅力のある家です。HABITAは大断面木構造での200年住宅の実現を目指します。 政府も住宅土地調査会を設け「200年住宅ビジョン」の作成に向けて検討を進めています。 先進国の事例を比べると極端に日本が短くなっています。 それは住宅の構造体が石などの堅牢なものでないという理由からではありません。また、気候風土による木材の寿命が影響を及ぼしているのでもありません。これらの多くが、古いものに価値を見出す習慣と、住宅の価値を評価する制度上の問題などによるものです。

HABITAの構造体

大断面構造体

大断面構造体大断面木構造「HABITA」の200年住宅では、5寸(150mm)角の柱や、1尺(300mm)の梁を住宅の骨組みとなる構造体に使用しています。 一般的な構造材の住宅に比べて約2倍の木材量を使うことになります。 構造強度について解かれば解かれるほど、より少ない材料で基準にあった強度計算値を出し、差額を利益にしてゆく活動につながりかねません。大断面の構造体を扱うのは強度に対する不安ではなく、耐久性への対処です。 古民家もそのように作られてきました。そして材に対する愛着の心が芽生えるからこそ、自分の世代で壊してはいけないという意識を生み、世の中に残してゆくべき家となるのです。

国産材の使用

国産材の使用幸いにも我が国の先人たちは、多くの木材資源を残してくれました。戦後に植えられた樹齢60年の国産材として育っているのです。 一本一本の年輪が積もり、毎年9,000万㎡の木材が増加している中で、国産材供給量は、2,000万㎡にすぎません。しかもその多くは人工林です。木は、地球温暖化の原因とされているCO₂を保持し続けます。 つまり長期耐用の木材住宅は、CO₂を貯蔵する第2の森でもありのです。HABITAを提案する大断面構造の住まいづくりは環境保全のためにも、日本で育ったこの価値ある樹木を活用してゆきます。

金物工法

金物工法木材の接合仕口は木構造のまさに要です。伝統工法の中では、今でも大切に守り継がれています。 しかし大断面の木材があればこそ生かされる技術であり、複雑な形状の加工を小断面の木材の中で施しては、大きな断面欠損を伴う加工になりかねません。HABITAでは、柱や梁の接合部に欠損部分の少ない金物工法による工法を採用しています。 耐熱、耐食処理を施した腐食のおきにくい鋳鉄金物です。集成材の計算された強度とあいまって確かな家づくりが可能になります。また、接合金属も工場で予めセットしておくことで現場での組立作業も短縮され、組立施工による品質のばらつきも解消されます

木構造「現し(あらわし)」

木構造「現し(あらわし)」200年、500年、1000年以上と歳月を重ねている木造建築は、「現し」の収まりになっています。 それは、日本の住宅だけでなく、世界各地に残る古い民家にも同様に共通の収まりです。木は生きて成長しているときだけでなく、切られて建材になってからも呼吸をしています。住宅の中でさまざまな部位に使われている木材を窒息の状態にすることは、避けておかなければならないのです。 どうしてビニールクロスや壁紙などを貼って、その価値を認めるべき構造体を隠す必要があるのでしょうか。むしろ現しにすることによって、木構造の材質に体する信頼感は大きくなり、場合によっては余分なコストは下がります。

集成材の活用

集成材の活用集成材とは、ラミナー*を繊維方向に平行して重ね、貼り合わせてひとつにした建材のことです。 一度ラミナーに加工するため乾燥の工程も確実になり、さらに積層することでムクの木材よりも寸法の変化が少ないというメリットがあります。なた、表に見えない欠点を取り除きながら工業製品として製造するので一定の強度を確保できます。 現在までに残された古民家のような大断面の木構造を、本格的に実現するには、木質資源も、長期乾燥時間もたりません。古くて正しいことを実現するための、新しい技術があってこそ現代の200年住宅が可能になります。
*ラミナー=暑さ2〜3㎝ほどに製材し、節や割れなどを取り除いた板

ポスト&ビーム

ポスト&ビームキッチンやトイレ・洗面をはじめ電化製品などなかった時代の古民家が現代の生活に合うように再生できるのには、構造体の構造上の理由もあります。 古い日本の住宅は、間面記法で表される家の形状が標準でした。「間面」の家と柱を格子状に規則的に配置した簡素な構造体の組み方であり、現代の言葉でいえばポスト&ビーム工法です。LDKで表されるような、部屋を組み合わせて設計した住宅では、100年を超えた家族や生活・技術・様式の変化には対応しきれない可能性があるのです。 HABITAの構造設計は、この「間面」のつくりを基本にして進めてゆきます。

家歴書

構造体パースをお渡しします

構造体パース家を建てるときに見るパース(立体的に絵にしたもの)といえば、外観やインテリアが主流でした。 工務店から渡される構造体の図面は伏図と呼ばれる平面的なものです。この伏図の中に立体的な情報がたくさん記載されています。例えば、エアコンを追加で取り付ける時、薄型テレビを壁にかけたい時、壁の中が透けて見えたらどこに取り付けたら最適かが分かります。 その立体図はお渡しします。難しい図面ではなく、家の骨組みだけが見えるパースです。わかりやすいパースをもとに構造体の引渡し時には、自分の目でしっかり確認することができます。

将来につなげる

将来リフォームや補修・修繕の際、構造体のパースは活躍します。世代交代をして誰が見ても分かりやすい資料で、自分の家の構造体を理解してもらいます。自分の家のことをもっと深く知ることで、愛着が湧くでしょう。 子どもに、孫に、「壊すのがもったいない」と思わせる家と資料を残しましょう。伏図と言われる構造的な仕組みを示す平面図。どんな骨組みの家なのか、わかりますか?構造体のパースや平面図などの資料

構造体を引渡します

構造体の強度や材種、材質、価格、生産、などに関する情報住宅の構造体が独立して流通することで、これらにかかわるさまざまな情報をまとめた住宅の構造に関する評価が必要になります。 構造体の強度や材種、材質、価格、生産、などに関する情報を公開します。

構造体が暮らしの安心をもたらす

「構造体の内訳」「構造計算書」「明細リスト」「価格」などをしっかり確認しましょう。例えば将来のリフォームが発生した時に、構造計算書はもとより材料、材積から、さらには生産に関する情報をはあくできることは非常に貴重なことです。 また、構造体の概略図があることも、これらの理解度をより高めることにつながります。 そして、何よりもこれらの構造体がしっかりしていれば、また新しい家に生まれ変わることも容易です。 これらの評価書があって居住が保証されることで、初めて金融上の担保としての価値も評価される時代になるでしょう。構造体